岡山 倉敷で住宅・建築の設計をしている-建築家の設計事務所ー宇川建築計画事務所です。
住まいと建築のキーワードを「陽・材・風・緑」とし、 設計する住宅に木・自然素材を生かします。
近年、住宅の高気密化などが進むに従って、建材等から発生する化学物質などによる室内空気汚染等と、それによる健康影響が指摘され、「シックハウス症候群」と呼ばれています。 その症状は、目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛、湿疹など人によってさまざまです。
花粉症やアレルギーのある方が「シックハウス症候群」にかかり、症状が進むと化学物質過敏症になる方多くなりました。また「化学物質過敏症」からあわせて「電磁波過敏症」も併発される方も多いです。
電磁波障害の特徴としては、電場や磁場が測定上高い場所に居ても、よほどの電磁波過敏症でなければ、ビリビリしたり、めまいがしたりなどの症状を自覚することはないため、無自覚に慢性的に被曝し、実は頭痛や倦怠感、不眠、めまい、皮膚疾患などの一因になっていることがしばしば見られます。
また、化学物質過敏症との合併も非常に多いです。
現在私たちは、スマートホン・携帯電話・パソコン・無線LAN・IH調理器・電子レンジ・エアコン・冷蔵庫など、たくさんの電気製品に囲まれて生活をしています。
しかし、人間の体の神経や筋肉なども、ごく微弱な電気信号を介してコントロールされています。この人体に強い磁場や電場が作用すると影響がないわけがありません。
こうした電化製品の放つ強い電場や磁場などの電磁波が、頭痛やめまい、吐き気など身体の不調に影響していると訴える方も少なくなく、このような電磁波がもたらす身体の不調を「電磁波過敏症」、「電磁波障害」と呼んでいます。
電磁波とは?
電気と磁気の両方の性質をもつ「波」のことです。電気の影響が及ぶ範囲を「電界(場)」といい、磁気の影響が及ぶ範囲を「磁界(場)」といいます。
電磁波による生活への影響はある程度認められている中で、下記電磁波が影響があるだろうと言われています。
低周波と高周波の違いは?
人類が作った人工電磁波のことで、電気(送電線や電化製品など)からの低周波電磁波と携帯電話や電子レンジなどが放射する高周波電磁波(無線またはマイクロ波)の2種類に区別されます。周波数帯が大きく異なることにより、低周波電磁波と高周波電磁波の性質は大きく異なります。電磁波定義は、ドイツ建築生物学(バウビオロギー)協会電磁波予防ガイドライン“SBM2015”に準拠し、低周波の周波数帯:0Hz~40万Hz、高周波の周波数帯:27MHz~10GHzです。
例えば、家電製品のコードをコンセントに刺し、電源をONにしなくとも電圧はかかっているため電磁波は発生します。
一方で、磁界は電流が流れなければ発生しません。
つまり、コードをコンセントに刺し、電源をONにしない限りは磁界は発生しないのです。
しかし、コンセントにコードを刺している段階で電圧がかかるため電界が発生し、電磁波が発生しています。
高周波電磁波とは、前述したように3THz以下〜30GHzの周波数をもつ電磁波です。
高周波電磁波は、私たちの生活が豊かになると同時に発生源となるものも増えていきました。
主に5Gなどの通信事業の進化やスマートフォンの普及により近くのビルの上にアンテナがあります。
また電柱に変圧器があると高周波電磁波が測定できる場所があります。
こうした場所では、高周波電磁波での健康への影響があることも否定できません。
寝室や子供室はこうしたアンテナや電柱が見える場所を避けた方がよいです。
WHOが極低周波電磁波を「ヒトに対して発がん性の可能性あり」と分類したのは「〇・四マイクロテスラ(四ミリガウス)以上で小児白血病発症リスクが約二倍」と提唱
電磁波対策に関する質問主意書 国会
家庭内のWi-Fi機器から電磁波を体に反応する方もいます。
住宅内の高周波電磁波の分布
高い高周波電磁波は少ないが、電線の引込み場所や分電盤周囲は注意したい。
住宅内の低周波電磁波の分布
セフティーエリアはブルーのエリアなので、住宅内部で低周波電磁波のエリアは広い。
電磁波過敏症にはさまざまな症状がありますが、多くの方が訴えるのは頭痛、めまい、耳鳴り、聴覚過敏症などの神経系の症状が出やすいです。
そのほか、疲労感やうつ、短期的な記憶喪失、集中力の欠如、手足のしびれやまひ、動悸、呼吸困難、視覚障害などを訴える方もいます。
オール電化など、近年の環境変化により、電磁波を放つ電化製品・電子機器はますます増えており、電磁波による体調不良を訴える方も少なくありません。
日本電磁波協会EMFAでは、測定及び対策の対象としている低周波の電磁波(電場・磁場)について、住まいのセーフティガイドラインを策定し、安全の評価基準としています。
磁場基準:2.5mG(0.25μT)以下
安全基準の根拠
MPR-II(スウェーデン:VDT電磁波規制ガイドライン)
交流電場:25V/m以下 低周波
交流磁場:2.5mG以下 μT(マイクロテラ) 高周波
測定器の上の数字 V/m が 低周波電磁波の値
下の数字 μT が 高周波電磁波の値
机の上で測定ー低周波・高周波とも 0 なので電磁波がない状態
電子レンジは使っていない時でも高い電磁波を測定します。
化学物質過敏症の方は電子レンジは少し離れた場所に置いたほうが良いでしょう。
IHコンロからも高い値の電磁波がでます。
家電製品のコードをコンセントに刺し、電源をONにしなくとも電圧はかかっているため電磁波は発生します。
一方で、磁界は電流が流れなければ発生しません。
つまり、コードをコンセントに刺し、電源をONにしない限りは磁界は発生しないのです。
しかし、コンセントにコードを刺している段階で電圧がかかるため電界が発生し、電磁波が発生しています。
一般的な一戸建て新築住宅での電気の屋内配線の総量は、980mもあると言われています。
機能的で便利になればなるほど、照明やコンセントに供給される屋内配線も増えてきます。その屋内配線が、床下や壁の中に1km近くも入っているのです。
床下、ベッドや勉強机を配置する壁のすぐ内側。ありとあらゆるところに屋内配線が入り、床、壁から家電製品と同じくらいの電磁波が発生しています。
パソコン前では使用していない場合でも高い電磁波が出ています。
過敏症の方は長時間 パソコン作業は避けた方が良いでしょう。
難しい場合、電磁波シールドエプロンやシールドマットなど検討します。
照明器具のLEDや蛍光灯からもからも電磁波でます。照明器具の下では電磁波高い値が測定できます。
白熱灯は電磁波は測定できません。
電磁波過敏症の方の住宅の寝室などは白熱灯の照明器具がおすすめになります。
現在国産メーカーは白熱灯の照明器具は生産していないので、選定に苦労します。
健康全般に対する影響
一般市民の中には、さまざまな症状群の原因は家庭での低レベル電磁界ばく露であると思う人がいます。 訴えがあった症状には、頭痛、不安、自殺と抑うつ、吐き気、倦怠感、性欲減退などがあります。 現在までのところ、こうした症状と電磁界ばく露の関連を裏付ける科学的な証拠はありません。 こうした健康問題の少なくとも一部は、環境中の騒音やその他の要因、 あるいは新しい技術の存在に関連した不安によるものかも知れません。
妊娠の結果に対する影響
生活環境と労働環境には、コンピュータ画面、ウォーターベッドと電気毛布、 無線周波の溶接機、高周波温熱治療装置、レーダなど多種多様な電磁界発生源とそのばく露があり、 WHOやその他の機関はそれらの評価を行ってきました。証拠の全体的重みからは、 通常の環境レベル電磁界へのばく露では、自然流産、奇形、出生時低体重、 先天性疾患などの有害な結果が生じるリスクは増加しないことが示されています。電磁界ばく露の推定量と健康問題との関連についての報告、 たとえば電力産業の労働者の子供における未熟児や出生時低体重の報告などが時折ありますが、 科学界では、そうした事例は(溶剤ばく露などの要因と対比させて考えれば) 必ずしも電磁界ばく露が原因であるとはみなされていません。
白内障
高レベルの無線周波やマイクロ波電磁界射にばく露された労働者において、全般的な眼の炎症や白内障が時おり報告されていますが、動物実験では、 熱ハザードを与えないレベルでそのような眼の損傷が発生し得るという考えは裏付けられていません。 一般市民が経験するレベルでそのような影響生じること示す証拠はありません。
電磁界とがん
数多くの研究にも拘わらず、何らかの影響の証拠については依然として激しい意見の対立があります。 ただし、もし電磁界ががんに対する影響を持つとしても、リスクの増加はきわめて小さいことは明らかです。 現在までに得られた結果には互いに一致しない点が数多くありますが、小児や成人のどのようながんについても大幅なリスクの増加は見られていません。
いくつかの疫学研究は、家庭での低周波磁界のばく露に伴う小児白血病リスクの小さな増加を示唆しています。ただし全般的に科学者は、 (研究におけるアーチファクトや磁界ばく露とは無関係の影響を対比して考えれば) このような結果が電磁界ばく露と疾病の因果関係を示しているとは結論していません。このような結論に達した理由の1つには、動物研究や実験研究において、電磁界ががんを引き起こすまたは促進するという仮説と一貫した、 再現可能な影響が実証されないことがあります。現在いくつかの国で大規模な研究が進行中であり、 これがこの問題の解決に役立つかもしれません。
電磁過敏症と抑うつ
一部の人々は電界または磁界に対する「過敏症」を報告しています。 そのような人たちは、痛みや苦痛、頭痛、抑うつ、無気力、睡眠障害、 さらには痙攣や癲癇発作まで、もしかしたら電磁界ばく露に関連するのではないかと問うています。
電磁過敏症の概念を裏づける科学的証拠はほとんどありません。スカンジナビアで行われた最近の研究では、 電磁界ばく露を適切に管理した条件下で人々は一貫した反応を示さないことが明らかになりました。 また電磁過敏症を説明できる生物学的メカニズムとして広く受け入れられているものはありません。 電磁界自体の直接的な作用は別として、それ以外に多くの主観的反応が関与するかも知れないため、 この課題の研究は難しいです。この課題を継続している研究は多くなっています。
特に化学物質過敏症になっている方、女性の方、妊婦の方は注意したいです。
対策として住宅内部を電磁波シールドします。
具体的な低減させる方法としては、発生している電場及び静電気を導電性繊維に誘導して、アース(接地)を設けることにより摩擦抵抗を起こさずに、低減させることができる。
アース(接地)の仕組みを使って、人間の身体や、生活空間における様々な製品から、電場を安全な水準まで低減させる事を目指します。
住宅内部で電磁波を防ぎたい部屋の床・壁・天井に電磁波シールドを張り、電磁波を逃がすためアース工事をします。部材は専門業者さんから購入し、内装屋さんや電気工事屋さんに施工してもらいます。
専門業者さんのアドバイスも欠かせません。